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糖尿病内科

日本の糖尿病人口は急増しており、成人における日本の糖尿病人口は約1000万人と成人の約1割に相当します。これらの数字は世界のトップレベルで、日本は糖尿病大国です。糖尿病関連の死亡率は40歳代から急増することが知られており、早期診断、治療が必要です。糖尿病の怖いところは、発症しても無症状のことが多く、気付いた時には合併症が進行している点にあります。細小血管合併症として、網膜(眼)、腎臓、神経が侵されますが、末期の段階まで無症状ということも少なくありません。細小血管合併症は、失明、人工透析導入、足壊疽の原因となります。さらに糖尿病は脳梗塞や心筋梗塞の原因となる動脈硬化の極めて重要な危険因子です。単に血糖値をコントロールするだけでなく、これらの合併症の発症、進展をいかに防ぐかが糖尿病治療の目的です。

糖尿病3大合併症

①糖尿病性腎症

糖尿病性腎症では腎臓の中で中心的な働きをする糸球体が障害されます。 初期には尿中にわずかにアルブミンというタンパク質が漏れ出す微量アルブミン尿の時期があります。 進行すると、尿中タンパク質の量が増えて顕性蛋白尿の時期を迎え、 通常の検尿で検出出来るようになります。老廃物や不要物を尿中に排泄する働きの障害がおもてに現れる腎不全の時期になると、 通常の血液検査でも腎機能に異常が認められます。糖尿病性腎症が末期まで進行して尿毒症の状態になると、 人工的に老廃物や不要物を血液中から取り出す治療(人工透析)に頼らなくては生きていけなくなります。当院では血液検査や尿検査に加え、頸動脈エコーやCAVI、ABIなどで大血管に対する動脈硬化の検査も行っています。

②糖尿病性神経障害

糖尿病性神経障害の最も典型的な初期症状は、両足の裏のしびれです。ピリピリ、ジンジンなどの痛みや、「足の裏に皮が一枚余分に貼っているような感覚」などと表現されます。 やがて、しびれはだんだん上の方へと広がり始め、両手指も先端からしびれ始めます。 ひどくなると殆ど痛みを感じなくなり、足にけがをしていても気づかなかったりする恐れがあります。当院では神経内科と連携して、振動覚や触覚検査などの神経診察に加え、末梢神経伝導検査、自律神経検査を行い、早期発見につとめます。また、糖尿病患者さんでリスクの高い認知症、脳血管障害、絞扼性神経障害に対しても、適宜、神経診察や心理検査で評価を行い、原因を精査していきます。

③糖尿病性網膜症

網膜が長年の高血糖によって障害を受けると糖尿病性網膜症となり、治療が困難で最悪の場合失明に至ります。網膜症の初期には小さな出血や白斑と呼ばれる病変が少数認められますが、この段階では通常自覚症状はありません。進行すると、病変の数が増え、比較的大きな出血も出現します。こうなると、病変の出現部位によっては視力低下や視野の異常を自覚することがあります。眼科での定期的な検診を勧めます。

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